2015年6月の教材
作品名 | 作者名 | サイズ |
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富嶽一景 | 宮崎健二 (本部) |
式紙 |
昨年の8月教材「月見草」が出た時、ふと昔読んだ太宰治の短編『富嶽百景』を思い出しました。「富士には、月見草がよく似合う。」という一節です。これを自分流に解釈してイメージを膨らませ、作品に定着してみました。したがってこの作品は、実景を写生したものではありません。心に浮かんできたものを絵にしたものです。(作者) ◯下図・・・ ポイントになる線を描く。 ◯空・・・ 式紙の色そのままを活かす。 ◯山・・・ 青無地厚紙と、濃い青と鮮やかな水色の折染め極薄紙で。 ◯湖・・・ 青系濃淡折染め超極薄紙で。濃い方を先に一枚大きく貼り、その上に淡い方を2枚重ねる。山使用の鮮やかな水色を、ひとすじかふたすじ貼って、残りの湖用の紙をちぎって重ねて下さい。あとで乾いてから鉄筆でスジを付けましょう。 ◯地面・月見草の群生・・・ 地面は原画通りに、もみむら染めを裂くようにちぎって貼っていく。貼り残した式紙の青が所々出ていてもかまいません。 ◯月見草・・・ 茎と葉は厚紙2種(白と緑絞り入り折染め、緑系折染め)。花は黄色系折染め2種で。 ※ 「月見草」として表記しましたが、植物学上はオオマツヨイグサなどの種類の花です。原画制作のイメージを大切にして、「月見草」として扱いました。 (純子) |