2015年5月の教材
作品名 | 作者名 | サイズ |
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水辺のアルバム | 竹井 莅 (岡山県) |
式紙 |
素敵な物語が思い浮かぶような光景ですね。原作者の心のアルバムにも、大切な記憶が、栞のようにそっと挟まれているのでしょう。 ◯下図・・・ポイントになる線を、やや濃いめに描いておく。特に手前の柵の線です。 ◯水面(バック)・・・水色系3種(大判)と、白1種(中判)で。まず画面全体に、濃い水色無地染めをシワを寄せて貼る。紙の両端を両手でつかみ、シゴクようにシワを寄せ、画面上端のみ糊付して、この紙を広げながら同時に新たにシワを作りながら、糊の付いたハケで上から押さえながら貼っていく。ほぼ1枚全部使うぐらい、画面下端まで貼る。 ◯草地・・・土などのベースになるのは、濃い灰青と灰緑2色折染めの薄葉紙です。草はあやとり紙。水で湿らせるとほぐしやすくなります。あと茶系春雨落水紙2種も少々貼る。水面に映る影は、ベース使用の灰緑で。この紙も水で湿らせてちぎると毛羽が出ます。 ◯柵・・・厚紙の手絞り染め。杭を全部先に貼って、横棒を貼る。杭の上(切り口)は4匁白で。水中部分や柵の影は、草地のベースに使った灰青で。仕上げに、水面使用の残りの紙を適宜に貼って透明感を出す。 ◯鳥・・・白鷺でしょうか。5.5匁でも形を写すことが出来ますが、白極薄紙で写して5.5匁に重ねて鉄筆で切るのもいいでしょう。水面の残りの紙で陰影を付けて、4匁をちぎって少し貼り、フワッとした感じを出します。脚は草地のベース用の灰青をハサミで切って。鳥の水面に映る影を貼って、完成です。 (純子) |