2014年4月の教材

 

作品名 作者名 サイズ
玲瓏(がくあじさい) 倉田代志枝
(岡山県)
式紙

「玲瓏」とは、美しく冴えた音や声の響き、また、月などが明るく光り輝く様を表す言葉です。この作品の印象は、そのイメージですね。
全体の色調は、しっとりと落ち着きのある紫系でまとめてあります。葉の紙も、厚紙の他に落水紙や雅染め典具帖など、斬新な使い方がしてあります。色彩でも、反対色の緑、しかもシックな色を僅かに入れて、華やぎを出し、さらに鮮やかな黄色や水色などでアクセントが付けてありますね。

◯下図  葉や花などの位置を描いておく。

◯葉  厚紙折染め3種、春雨落水紙3種(むら染め1種、顔料ドーサ染め2種)、雅染め典具帖4種。他にむら染め典具帖、むら染め超極薄紙2種があり、これは葉やバックにも使います。上記雅染めのうち、緑系には、その上に少し紫系雅染めを重ねると色が馴染みます。

◯花  花びらに見えるのは、実はガク片(装飾花ともいいます)で、花そのものは中央の粒々のところでしたね。
中央部分には、ベースに紫系の落水紙を貼ります。むら染めと顔料ドーサ染めの無地の部分です。
ガク片は、10匁白を鉄筆で切ります。淡いピンク超極薄紙も適宜に。中心の点は、厚紙のブルーを鉄筆で押さえて引っぱる、ですね。
中央部分の花の粒々は、ブルー、黄、白、それに葉用の紫をハサミで切って散らしましょう。

(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。