2011年2月の教材

 

作品名 作者名 サイズ
れんげの花 水田幸子
(岡山県)
SM

れんげ畑は、かつて日本の春の原風景のひとつでした。幼い頃、れんげ花を摘んで花束にしたり、髪飾りを編んだり、密を吸ったり……懐かしい思い出です。
 この作品は、作者ご夫妻の素敵なエピソードから生まれました。その年の田植えを、ため池工事のため断念せざるをえなかったご主人が、秋、れんげの種を播かれました。やがて巡り来る春、一面に広がるピンクの海……。奥様はその花をちぎり絵に。お二人の深い思いが伝わってきます。
○バック  顔料がきれいに滲んで流れています。色を付けて吊して乾燥する際、温度や湿度が一日のうちでも変化し、ましてや真冬の日々、毎日の自然条件が異なります。一枚一枚に心が込められ、ご苦労の末に、皆様のもとへ届きました。いつも申しますように「一期一会」の染め紙を大切に使って下さい。
○れんげの花  ピンク横折染め1種。それに色の調節用の超極薄紙折染め2種。白春雨落水紙。黄無地厚紙。ちぎって、一部鉄筆で窪みのカーブを入れる。
○葉と茎と萼  緑系折染め3種。緑系2色折染め雲龍紙。葉は手でちぎるのが難しいときは、鉄筆で切りましょう。その時、力の入れ具合に強弱をつけて。強く切ると、スッキリした線に、力を抜いて弱く切ると、きれいな毛羽が出ますね。これポイント!
(純)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。