2010年9月の教材

 

作品名 作者名 サイズ
おひるね(子猫) 清水敬子
(千葉県)
式紙

原作者の家で長い年月飼われている猫。子猫のときは、お鍋の中でおひるねするのが好きだったとか。お鍋を籠に変えて、この作品が生まれました。
簡単な方法を紹介します。
まず白の紙を確認しましょう。10匁白(一回り大きい判)、白典具帖2種(薄物と中厚)。合計3種です。
○全体の輪郭線(籠と猫)を写す。写す紙は白典具帖かピンク先染め典具帖で。写す鉛筆は白とグレー2色で。ゴム板の上で見える色は白、式紙の上で見える色はグレーですから。鉄筆で切り式紙に貼る。このあと猫のみをさらに貼り重ねますが、その前に、籠の向こう側をあやとり紙でちょっと貼っておく。
○ピンクの典具帖で猫のみを写して(輪郭線と身体の細部の線、模様はポイントになるもののみ)、10匁白と重ねて鉄筆で切り、上記の猫の位置に貼る。
さあ、猫を貼りましょう。白典具帖2種、淡いグレー系の顔料とドーサ染め、超々極薄紙の黒、白雲龍紙です。毛の質感を、和紙の毛羽を活かして表現するのは、ちぎり絵の真骨頂です。ピンク系がベースになりますから、白やグレー、黒を重ねても優しい味わいの色合いになりますね。耳の穴はピンクを重ねて濃くする。ひげは、白雲龍紙の繊維か、10匁白を細く切るか、です。
(純)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。