2004年2月の教材

 

作品名 作者名 サイズ
紫華 山口一女
(福山サークル)
SM

夏に向かって咲く可愛らしい大きさの、鮮やかな赤紫のカラーです。
明るい緑のバクの色との対比が、なんて美しいことでしょう。
○バック  因州極薄紙(ピンクと緑のむら染め)をまず1枚貼り、さらに画面下の方に同じものをもう一度貼って深みを出す。つぎに、ピンクの土佐極薄落水紙を全体に貼る。ほら、優しい光の雨が降りそそぐような効果が出ましたよ。
○初心の方のために、易しい花の描き方を説明しましょう。
どの色でもいいですから、極薄紙で花全体の形を写し(これを仮に写し紙と呼ぶ)、これを淡いピンクと緑の折染め(厚紙)の上に置いて鉄筆で切ります(A)。この写し紙を今度は赤紫の絞り横染め(厚紙)の上に置いて、この色の部分を鉄筆でなぞり水切りする(B)。このとき、絞り染めの面白い効果の出ているところを積極的に活かすのも一興ですよ。
(A)の上に(B)を置くと、これでもう花の基本的なところが出来てしまいます。あとは、微妙な色の表情を付けていけばよいわけで、赤紫の部分(花の内側)には同色の極薄紙2種で。特に中心の大きな花は、濃いピンクの超極薄紙でチョコッとハイライトを付けてください。
花の外側(筒状のところ)は、淡いピンクや淡い緑の極薄紙を中心に、白いすだれ落水紙、白い雲龍紙の繊維で表情を付けます。
茎と萼は、濃い緑系極薄紙で。
(注:便宜上、花とか茎とか萼という呼び方をしましたが、植物学的にはカラーの花に見える部分は苞と呼びます。)               (純)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。