2002年11月の教材
作品名 | 作者名 | サイズ |
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干支・未 | 和仁直子 (岡山サークル) |
式紙 |
羊は遠く古代より人間とのつき合いが長く、衣食住から宗教・文化にわたり、人類と密接な関係を持ちながら、ともにその歴史を生きてきた動物です。 食用、羊毛用として品種改良が行われ続け、今ではその種類は1000種以上とも言われています。今回の教材のモデルもそのうちのひとつ、ふわふわとした真っ白い毛で包まれています。(ちなみに、角の有無は雌雄とは関係なく品種によるとのことです。) 1)草地は、緑の濃淡の極薄紙2種で。 2)羊の型をトレーシングペーパーでとる。ふかふかした毛を考慮して、心持ち小さめに。 3)肌色の厚い漉き染め紙に上記の型を乗せ、鉄筆でなぞり、水筆を使って毛羽を出しながらちぎる。 4)顔は肌色の土佐典具帖を貼り、黄土色濃淡極薄紙の淡い方で顎のあたりの陰りを入れる。耳はこの同じ紙の濃い方を乗せ、さらに濃茶極薄紙を二重にしてちぎり、少しずらしたものにカーブをつけて貼る。 5)目は黒の漉き染め紙を鉄筆で、口と鼻は濃茶濃淡落水紙をちぎって。 6)首(顔の周り)、左胸辺り、お尻辺りには灰青極薄紙。背中、右胸、腹辺りは肌色土佐典具帖。下腹、足には黄土色極薄紙を、あらかじめ貼ったり、白い落水紙を貼り重ねていく過程で適宜補ったりする。 7)毛は白の美濃の春雨落水紙1種、土佐大穴落水紙2種の3種でちぎっては貼り重ねていきます。その際、もっとも白く(明るく)なる部分は胴の真ん中辺りと頭頂部分です。 またたくまに、陽だまりにうずくまって休んでいる可愛い羊ができあがります。 原作者の落款の代わりに、文房具店で賀状用の目出度い印(たとえば「頌春」とか)を求めて画面右上などに押されてもよいでしょう。 さて、来る年がよき年でありますことを祈りましょう。 (純) |
この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。