2015年11月の教材

作品名 作者名 サイズ
椿咲く 宮崎純子
(本部)
式紙

雪の積もった朝、身を切るような冷気と淡い光の降り注ぐ真っ白な世界に、椿の赤が目にしみます。この情景に会うことが、私の毎年の楽しみになっています。
狭い庭に椿を数本植えていますが、屋根から滑り落ちる雪の重みで、今年も枝が折れてしまいました。それでも残った枝に健気に花を咲かせてくれました。
昔、陶芸家を目指して修行中の知人から頂いた花瓶に、この花を挿して、この日は終日花と対話しながら描きました。

◯花瓶
厚紙の雅染めの、敢えて裏面を使います。花瓶の地肌によく合っているからです。染色家の方にも「ゴメンナサイ、この度は裏を使うのです」と、お断りしました。白極薄紙で写して下さい。そして緑味の青系濃淡折染め超極薄紙で、花瓶の丸味を感じさせるよう細く色を入れて下さい。また、テーブル面を暗示する色として、今の紙の淡い色や青緑系むら染め典具帖(小判)を。

◯花・葉・枝など
花を先に貼って、葉はあとで差し込むようにして貼って下さい。
花2輪の位置が大切ですから、例えば白極薄紙で2輪一緒に写して(輪郭線も内部の花びらの線もすべて)、あらかじめ式紙に貼っておくのもいいでしょう。

花の紙は、手漉き折染め2種(同じ色を折り幅のみ変えて染めていただきました)と、陰影などの調子付け用に赤系の超極薄紙、超々極薄紙3種です。

花心は、小判の厚紙2種(手漉きの黄と茶絞り入り折染めと、黄と白の折染め)です。この紙質と染めの妙味で、ちぎって貼っただけで、いい効果が出ます。テーブル面に使用した色を、少しだけ陰影に貼ります。

葉は厚紙4種。このうち1種は繊維の流れの方向性が強いので、鉄筆と水切りをなさって下さい。
枝は厚紙の雅染め(複雑な色が入ってますね)。ガク(左側の花にチョッピリ覗いています)にも、適当にちぎって貼り、テーブル面用の色も少し乗せる。
                                 

(作者)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。