2015年10月の教材

作品名 作者名 サイズ
小鳥の冬 五十嵐クニ子
(山形県)
式紙

作者は以前「ほほえみ」という教材で原画を提供して下さいました。式紙のまわりを虹色に縁取り、その中でおさげ髪の少女がニッコリ微笑んでいる・・・思い出されましたか?
教材が出た翌年に、あの東日本大震災がありました。その年の秋、宮城県下の被災された町の文化祭で、地元のちぎり絵サークルのお力によって町のあちこちに「ほほえみ」がポスターとなって飾られたのです。傷つき悲しみの淵にいらした人々の心を、愛らしい少女の微笑が、明るい灯火となって暖めたことと思います。
「小鳥の冬」も、同じように作者の優しい眼差しが感じられますね。画面構成も斬新です。

◯式紙・・・レザック(白)を使用。右上と左下はそのまま残して、雪に見立てます。

◯バック・・・雪しずく染め2枚重ねて大きく貼ります。下になるのが淡い方で、上に重ねるのが濃い方です。白鉛筆で写して鉄筆で切ります。

◯木の枝、葉、つる・・・黒い鳥の方は、グレー系絞り染めを裂き、太さを調節して貼る。
ルリビタキの方は、灰緑系格子折染めの濃いめの所を鉄筆で切る。節目はグレー系絞り染めの濃い所を鉄筆の先で。
右上の枝は、茶系三角折染めを鉄筆で。つるは細く切ったものをこより状にして。
葉は、灰緑系格子折染めの淡い所で。

◯木の実・・・赤濃淡折染めと、オレンジと茶絞り入り折染めを鉄筆で丸く切る。

◯小鳥・・・二羽とも、白極薄紙で全体の輪郭線(黒い鳥は尾羽の途中まででよい)と、細部の線をグレー鉛筆で写して、白10匁の上に重ねて鉄筆で切り、重ねたまま貼る。
黒い鳥は、頭と羽根、首の赤い部分を白極薄紙で写し、それぞれ黒と赤濃淡折染めを鉄筆で切る。腹はバック使用の紙(濃い方です)を貼る。
ルリビタキも同様に羽根の黄、頭の青を貼る。腹は白檀紙をもんで二重に剥ぎ、ちぎったものをふっくら感を出すように貼っていく。バック使用の紙(淡い方です)を少々貼る。

◯雪・・・檀紙を剥いだものを適宜貼っていく。雪から突き出た枝の根本には、鉄紺色系雪しずく染めを少し貼る。

(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。