2015年1月の教材

作品名 作者名 サイズ
春の小径 田中喜久子
(新潟県)
式紙

春への憧れを胸に秘め、長く厳しい冬を耐える雪国の人々にとり、春を迎えた喜びにはひとしおのものがあります。そんな人々の心を作品に託されて、作者がこよなく愛される越後平野の情景がモチーフとなっています。
遠くに見えるのは角田山。山の向こうはもう日本海が広がり、さらにその向こうは佐渡へとつながっています。この風景の中で、間もなく米作りの農家の方々の作業が始まるのですね。新しい季節の胎動が聞こえます。

◯下図・・・地平線、道、木々など必要な線を描いておく。

◯空・・・顔料三彩染めを一枚貼るだけで素晴らしい空になります。染まり具合が薄いかな、という場合は、さらに、ある程度細長くちぎったものを所々に重ねて貼って下さい。それもまた素敵になります。

◯地平線から画面下端まで、黄緑とうす茶むら染め極薄紙を一枚大きく貼る。

◯遠くの山々など・・・青無地典具帖で。大きい山は二重にする。右端の方は三彩染め2種でふんわりと処理しておく。

◯地平線から下、道の消えるあたりまで。ここは田んぼにあたります。まず、黄色無地極薄紙(細長い判です)を一枚貼る。その上に、大きめの長方形の判の緑系2種(黄緑濃淡折染めと淡緑雪しずく染め)を、細くちぎる、ハサミやカッターで細く切る、あるいはシワを寄せる、などして貼る。カッターで切るときは、2〜3枚重ねるといいそうです。

◯道を貼る。温かな茶系の顔料むら染め典具帖。ちぎったものを横方向に貼る、これポイントです。

◯両側の草むら・・・緑系や茶系4種。雅染め典具帖2種、落水紙2種。道使用の典具帖も入れて。

◯木々・・・厚紙の黒と紫の折染めを、裂いたりハサミで切って。
この木々の枝は、収穫後の稲束を天日干しにするために使われたそうです。「はさ木」と呼び、越後平野の懐かしい風物詩だそうです。
                                 

(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。