2013年8月の教材

作品名 作者名 サイズ
寂(じゃく) 寺西和子
(長野県)
式紙

長野県北部、戸隠連峰の懐に抱かれた戸隠神社は、古くから人々の信仰を集めてきた霊場です。五つの社からなり、一番奥に鎮まる本社(奥社)へ至る参道は、原生林と杉並木が続きます。参拝の帰り道に作者が見つけられた「小さな秋」。作品の静謐な美しさは、そのままこの聖域の雰囲気を伝えているようです。

◯ポイント    
奥行きを出すために、バックと樹々と、2段階で処理します。和紙それぞれの特性が引き出され、新たな可能性も感じられます。

◯バック 
(1) 雪しずく染めで、画面上端から下へ2/3まで、水切りして貼る。
 (注)染めが濃い場合と淡い場合の、どちらかが入っています。白超極薄紙を補充に入れましたので、濃い場合の方は一重か二重、全体に重ねて下さい。 

(2) 淡いグレーと薄緑2色折染め春雨落水紙で。画面下端から上へ1/2弱、1枚大きく貼る。グレーが画面の上方で(雪しずく染めの下の方とある程度重なるようにする)、薄緑が画面の下方になります。色の割合は半々です。

(3) 青と淡い紫2色折染めで。 画面下端から上へ、2/3位まで1枚大きく貼る。青が画面の下方で(先に貼ったグレーの春雨落水紙と重ならないようにする)、淡い紫が画面の上方にきます。

以上で、おおまかなバックが出来ました。あとは今の(2)(3)や、淡い青紫と淡い緑2色折染めをちぎって、色の足らないところに貼っていきます。

◯樹々
(1)画面両側の大きな樹各2本づつ。いちばん濃い灰青春雨落水紙をハサミで切る。左側2本には、その上に紫と灰色の雅染め典具帖を重ねて、さらに今の落水紙をアクセントに幹の左側に少し貼る。

(2)中央の奥2本の大きな樹。2番目に濃い春雨落水紙(グレー、紫、ベージュなど多色のむら染め)をハサミで切る。

(3)枝はこの2種の落水紙を細くハサミで切る。葉は淡い灰味紫春雨落水紙2種。

(4)奥の小さな木々は、紫のグラデーションの雅染めの淡いところをハサミで。

(5)中心の主役の紅葉した木。幹と枝は、グラデーションの雅染めの濃いところで。葉は橙色の春雨落水紙。右の木は、橙を貼る前に赤をほんのチョッピリ下貼りしておいて下さい。
                              
(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。