2013年5月の教材

作品名 作者名 サイズ
紫陽花色の夢 斎木理愛子
(本部)
式紙

作者の身近に誕生した小さな生命。そのときの思いを、ある詩のイメージに重ねてこの作品は生まれました。乳母車で象徴される幼い生命。それを通して、ここにはこの世の生きとし生けるものすべてへの優しい眼差しが感じられます。
ちなみに作者がイメージを触発された詩とは、三好達治の「乳母車」です。
その詩は、こんな一節で始まります。

    母よーーーー
    淡くかなしきもののふるなり
    紫陽花色のもののふるなり
    はてしなき並樹のかげを
    そうそうと風のふくなり

紫陽花色の光の中を、乳母車を押す母の姿。母への追慕の情と季節の哀愁が込められた美しい抒情詩です。

◯バック
もちろん紫陽花色で埋めましょう!! まず手漉き典具帖3種(雅染め2種とむら染め1種)。画面上半分くらいに、ピンク・黄・緑3色雅染めを、おおまかにちぎって貼り、下半分くらいにピンク・緑2色雅染めをちぎって貼る。次にむら染めをちぎりながら貼っていきますが、所々は雅染めをそのまま残しておきましょう。
水色無地、緑と紫2色折染め、水色と紫2色折染めを適宜貼っていく。全体として、花のくる部分が濃くなるようにしていきます。落水紙2種は、花を貼りながら、です。
◯乳母車
10匁白で、本体(箱の部分)とフード(日除けの部分)を一緒に鉄筆で切って貼る。その上に雅染め2種、ちぎって貼り、本体の底部分にバック用のむら染めを少々貼る。白の青海波落水紙をちぎって、本体の上部とフードの上部に貼る。
フードには、10匁白を剥がして薄い所を重ねるのもよし、です。把っ手、本体の周囲、フードの一部、車輪を、10匁白をハサミで切って貼っていく。最後に、陰のようにアクセントを付けますが、これは落水紙の濃い青や紫で。
◯花
10匁白、三角形折染め、2色折染め(手漉き)で。

(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。