2012年12月の教材

作品名 作者名 サイズ
春隣(はるとなり) 島元通子
(山口県)
SM

雪景色はちぎり絵でも人気のモチーフです。どんな色で描くか、それぞれの思い描くテーマで異なるでしょう。この作品では、淡いトーンで、しかも白と、寒色と中間色と暖色とが組み合わせてあり、厳しく冷たい冬というより、温もりと親しみのある冬が描かれています。心和む、まさに「春よ来い」、そう「春隣」です。

◯背景と雪面
まず淡い水色無地極薄紙を一枚、水切りして画面上端から雪面の線よりやや下まで貼る。遠くの森を淡い灰紫春雨落水紙を樹の形にちぎって貼っていく。所々に青春雨落水紙も。樹の長さは3〜4pくらい。次に、青と紫2色折染め機械漉き典具帖で、画面上端から雪面の線のやや下まで、一枚大きく貼る。落水紙を貼ったところ全体をぼかすために、画面上端から落水紙の貼ってある部分に、白典具帖を水切りして一枚貼る。さらに所々、この典具帖をちぎって落水紙の下部に貼ってぼかします。以上で、森が遠くに霞みましたね。
雪面を貼る。白10匁を水切りして毛羽を活かし、バックと雪面の境をぼかすように雪面全体に一枚貼る。その上に淡いベージュ(機械漉き典具帖)を所々に貼る。
中程の森と、手前の枯草を貼る。森は、先に使った青春雨落水紙と、ピンクと緑の吹付け染め(雅染め)典具帖をちぎって重ねていく。サーモンピンクと紫の吹付け染めも少々。枯草は淡いオレンジ系むら染め落水紙と白春雨落水紙です。

◯雪だるま
白10匁を二重に貼ります。下になるのは鉄筆の先で切ったもの、上に重ねるのは鉄筆のお尻を強く当てて水切りして毛羽を出したものです。雪だるまがふっくらとして、周囲になじみます。バック使用の紙で底の方に少し陰を付けましょう。バケツ、マフラー、ボタン、目、口を付ける。目の形は炭の形や炭団の形にしても面白いでしょうね。

◯雪面を仕上げ、雪を降らす。
檀紙を二枚に剥いで使う。所々に雅染めや落水紙を少々。雪を降らして、完成です。

(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。