2012年6月の教材

作品名 作者名 サイズ
鷺草 高杉 薫
(岡山県)
式紙

その名が翼を広げて舞う白鷺の姿に似ていることから付けられたこの花、まさに造化の妙、と申せましょう。本州以南の日当たりのよい湿地に咲くラン科の多年草。野生種は減ってしまっているそうですが、人工増殖されたものが愛好家の間で大切に育てられています。
深い色合いをバックに、繊細な白い花が美しく映えた作品ですね。花びらの細裂した様子をちぎり絵で描く場合、例えば雲竜紙の繊維を利用する方法がありますが、今回はハサミで切り込みを入れてみましょう。

<花>  白楮紙(10匁)です。裂き剥ぎができる紙ですから、一枚の花びらに厚い所と薄い所の両方を取り入れます。そして薄い所に切り込みを入れます。(裂き剥ぎができないときは、そのままの厚さでいいですよ。)出来るだけ細く、先を尖らせて、いっぱい切り込みを入れて下さいね。

リズミカルに端から順にハサミを入れていきましょう。慣れたら簡単で楽しい作業です。
花用には他に典具帖6種(淡いピンク、淡い紫むら染め、淡いクリーム色、黄色、エンジ濃淡折り染、白)

<茎、つぼみ、がく、距(けづめ、花の後方から下へニューッと伸びているもの)>  厚紙折り染3種と薄緑超極薄紙1種。つぼみには花用の典具帖も。(細い茎は、モノサシを当てたままちぎって、もう片側はハサミで切ると、いい感じのものが出来ますよ。)

≪付記≫園芸研究家の柳宗民氏の本を紹介します。(氏はあの民芸運動の創始者、柳宗悦氏のご子息のお一人です。)野原や街角、路地裏で見かける草花の、それぞれの生い立ちや物語が書かれています。挿画も美しいです。私も多くの示唆を頂いています。
『日本の花』ちくまカラー新書
『雑草ノオト』『雑草ノオト2』ちくま学芸文庫

(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。