2011年12月の教材

作品名 作者名 サイズ
茜さす 森 文江
(鳥取県)
式紙

茜色に照り映える雪景色。春を恋う気持ちが感じられます。題名の「茜さす」とは、万葉集の頃から使われている「枕詞」で、美しい響きを持った言葉です。
クリーム色の式紙に三彩染めを1枚そのまま貼ります。機械漉き典具帖の原紙に顔料でグラデーションに染めて頂きました。原紙が薄いので数枚ずつ重ねて染めていくためと、顔料の色素の粒子が大きく浸透しにくいためとで、1枚ごとに色の濃さや流れ方に差が出ます。でも、どんな染まり具合でも大丈夫。素敵な作品に仕上がります。

○下図を描く。雪、道、遠景の林、主な立木の位置、枝の線などを薄く描いておく。
○三彩染めを貼る。画面上端から雪の位置の少し下まで。この紙を式紙に当て、染めの一番気に入ったところを選んでください。原画と全く同じにならなくてもいいですよね。皆さんそれぞれにいいところが決まりましたね。(それでも、かなり淡い染めの方は、二重にされたらいいですよ。)
そのあと、色を加えたいところに、残りの紙の適当な色をちぎって貼りましょう。
※全体に、空の下方の淡い色が、原画より黄味が少し強く明るくなります。
○雪と道。道は楮黒皮入り顔料染め。斜面の土の部分は、絞り染2種のうち濃い方で。雪の檀紙は剥がずにこのまま貼ってもよし。うまく剥がせるなら、右は剥いだ薄いものを、左は厚いままをと使い分けると遠近が出せます。
○遠景の森。なんと、雲竜紙をフンワリとちぎって貼っていくのです。淡いグレー系紫やピンクのむら染めです。漉き込まれた長い繊維が自然に幹や枝に見えるようにしましょう。立木や画面左右からのぞく枝には、絞り染2種や雲竜紙3種をハサミで切ったり、裂いたり、繊維を抜いたりして下さい。左右からのぞく枝にカラフルな色を使うことで、日に照り輝く様子が出ます。
○仕上げに雅染め2種を林の上部や下部に貼る。雪の上にも三彩染めと共に少々―――まあ、美しい効果が出ますこと。ハイ、これでバッチリ完成です。
(純子)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。