2005年6月の教材

作品名 作者名 サイズ
夏彩る 小津野照代
(児島サークル)
式紙
西瓜とぶどうの色を瑞々しく美しく見せるために選ばれたバックの白とその量、良く効いていますね。涼を感じる作品です。この教材も、初心の方にも巧くできますよ。
ちなみに、このぶどうはロザリオ・ビアンコという種類で、作者のご近所のぶどう園からの、文字通り産地直送。だからこんなにフレッシュな作品になった……のかな?
<西瓜>
黄緑系先染め土佐典具帖(A)を使い、白鉛筆で全体の形を写し、鉄筆で切って貼る。
さらにこの紙で、赤い果肉の部分のみを写し、因州赤系折染め佐治紙と共に鉄筆で跡を付け、水切りする。このとき、円弧の曲線部分は鉄筆を弱めに当て、水切りすることで毛羽を多く出すようにする。
皮は緑濃淡細折り染め土佐典具帖を、細く(5〜6ミリ)ちぎったものを更に二重に折り、曲線に沿って貼っていく。右側の広いところは、適当にちぎって貼る。
縞模様は、緑系濃淡折染め超極薄紙の濃い色で。淡い方の色と、(A)で皮と果肉の間をふんわりとばかすように貼り重ねます。
果肉は、土佐薄典具落水紙1種、因州超極薄紙2種、そして新開発の超々極薄紙1種です。
超極薄紙と落水紙の濃い色で、種を中心とした部分に貼り、あとの淡い色の極薄紙と超々極薄紙をちぎって全体に貼りながら、色を調節していきます。佐治紙の輪郭線より少しはみ出るように貼って、輪郭線を和らげる、これがポイントです。
種は鉄筆で、(A)の色も使いましょう。種の上に、上記の色も重ねたりしてください。
この効果は、和紙だからこそ簡単に出せるものでしょう。
<ぶどう>
因州佐治紙折染め2種。濃い方は左奥1個と軸に、淡い方は他の4個に使います。どちらも、それぞれの濃淡の境目辺りを、巧く効果的に利用して、丸味を表現します。
さらに、西瓜に使った緑系濃淡折染め超極薄紙の濃淡の境目辺りをちぎって、左奥2個の下方に貼ってください。よりいっそう丸味(立体感)が増したでしょう。土佐典具帖三角折りも、同じように他の3個に使ってみて下さい。
光った部分には、白の典具帖を鉄筆のお尻で押さえて、紙を引っ張る、この作業を2〜3回すると、巧くハイライトの表現が出来ます。
軸を仕上げて、最後に雅染め(典具帖顔料吹き付け染め)を、今度は鉄筆の先端で押さえて、紙を引っ張る、これで微小な表現が可能になります。
(純)
この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。