2004年5月の教材


作品名 | 作者名 | サイズ |
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旬菜 | 松竹千穂 (佐世保サークル) |
式紙 |
モチーフを配する上で、重心を画面の高い位置に持ってくることで、とても軽やかな落ち着きが感じられます。色の上でも新鮮な美しさが感じられます。 にがうりの緑とトマトの橙。これを受け止めるのがバックのクリーム色(黄)。この色は色相環では、ちょうど緑と橙の間の色です。 にがうりの緑はトマトの中にある、そして影の色にもにがうりの緑とトマトの橙、さらにバックの中にもそれらの色が散らばっています。モチーフのにがうりとトマトの色が、画面全体に、その量も色調もバランスよく配色されています。 1.浅緑先染め土佐典具帖で三つの形を写す。 2.にがうり。1.を鉄筆で切り、定位置に貼る。その上に土佐大穴落水紙顔料染め3種と同じく夢幻染め1種をちぎって貼っていく。へたの方から中央までは深緑と青緑で、中央から先の方は主に明るい色で。 3.右の赤いトマト。 橙系折染め極薄紙2種の、それぞれ濃く鮮やかな色を2枚重ね、1.を乗せて一緒に鉄筆で切り、1.の上に橙色を2枚貼る。さらに球体の丸みの曲線に沿って色を重ねて調子を付けていく。 4.左の青いトマト。 1.と3.のそれぞれ明るい色2枚を重ねて一緒に鉄筆で切る。(この時トマトの底になる部分に、少し3.の濃く鮮やかな色が入るようにするといいですよ)1.の上に橙色を2枚重ねて貼る。 トマトの上から4分目位に黄緑の超極薄紙を、下から6分目位に淡いオレンジの超極薄紙(これは灰青系との折染めになっています)を貼ってから、さらに緑系の極薄紙で調子を付けていく。へたは落水紙で。 5. 影の色は淡い色で。 [付記]印刷(手本)より、実際の式紙は色の濃い部分が多い場合があります。画面の上の方に濃い色がくるようにするとよいでしょう。 (純) |
この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。