2004年3月の教材

作品名 作者名 サイズ
かたくりの咲く頃 酒井あき子
(鶴岡わかばサークル)
4F式紙
山形県朝日村のかたくりの群生地です。山の残雪も消えかかり山桜の咲く頃、かたくりの花と白い菊咲き一輪草が仲良く一面に咲いています。画面に心地よい春風が吹きわたっているようですね。
○まず遠くの山。極薄紙青系濃淡の淡い色で、山全体を写し、鉄筆で切ります。右の方が少し寸法が足りませんね。同じ色を適当にちぎってカモフラージュして下さい。この色で稜線の感じを少し貼り、土佐典具帖白で残雪を貼る。
○野原は、土佐典具帖淡緑2種。濃い方をほとんど全体に貼り、右奥の部分は、淡い色で貼る。
○空は、超極薄紙ピンクとブルー折染めと、超極薄紙黄色系をちぎって貼っていきます。
○森は、左から中央までは山に使用の青系濃淡で、中央から右手前は濃緑と青の2色折染め極薄紙で。桜は、土佐典具帖ピンクを主体に空使用のピンクを少し加えて。
○野原をさらに描く。画面下から1/3あたりまで、黄緑と赤味の2色むら染め極薄紙を貼る。先程の淡緑典具帖2種で、野原の起伏の感じを出しながらちぎって貼っていく。右奥の部分は、白の典具帖や空のピンクも貼る。
○かたくりの葉は、森の緑や明るい緑系濃淡折染め極薄紙や、緑系折染め美濃春雨落水紙で。中央部分は落水紙をハサミで細かく切って散らす。花は、濃いピンク系折染め極薄紙をちぎる。中央はピンク厚紙、遠くは淡いピンク厚紙をそれぞれ細かく切って散らす。白い花は、白の美濃春雨落水紙と檀紙で。
*かたくりの花は、故亀井健三主宰の好きな花。素敵なエピソードがあります。
18年ほど前、「かたくりの花の絶滅の危機」と題する文章を新聞に投稿。それを読まれた石川県の中村三郎さんという未知の方が、わざわざかたくりの苗を送って下さったのです。その後間もなく金沢にちぎり絵サークルが発足、主宰の誘いで中村さんの奥様節子さんが入会されました。ご主人はその翌年亡くなられましたが、奥様はその後ずっとちぎり絵を続け、今では創作やお仲間との交流、後進の指導と、充実した楽しい人生を送っていらっしゃいます。かたくりの花がとりもってくれた、またご主人が奥様に遺された置き土産のような、ちぎり絵とのご縁です。
(純)
この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。