2001年4月の教材

作品名 作者名 サイズ
陽だまり[仔犬] 平井 賀子
(津山サークル)
式紙

 何ともかわいらしい思わず笑みのこぼれる作品です。和毛(にこげ)の感じを和紙の毛羽がよく表現していて、ちょっと撫でてみたくなります。犬派の人間にはタマリマセンネ。
 仔犬を描くにもいろんな角度から、いろんなポーズで描けるわけですが、この作品のように腹を出して眠っているという無防備な姿を作者が選んだ時点でこの作品はすでに半ば以上でき上がっているといえます。それほど生き物の場合ポーズは絵を描く上で大事な要素となります。
 ペットを作品にする場合、なかなか思うようなポーズをとってくれません。スケッチの代わりに写真を撮る場合は、少し長めのレンズで離れてとるとよいです。フィルムの一本や二本は使い切るつもりで。

 教材の中の大判の白和紙は因州青谷産の10匁楮紙です。裂き剥ぎができます。薄紙のうち少し厚めのは土佐典具帖(毛羽がよくでます)。薄めのは因州青谷の極薄紙(かげろう)です。
 まず、特大判のベージュ土佐典具帖で 仔犬を写します。(その時、目・鼻・手・足の位置をすべてグレー鉛筆で写し取っておくと後が楽です)そして、白10匁楮紙と合わせて鉄筆で切りしろ10匁紙は水筆で水切りをして和毛の感じを出しておきます。その上に先の型を写したベージュ土佐典具帖をペタンと貼って、さあスタート!
  原則として濃い部分から貼っていきます。濃い部分の上に徐々に淡い色を貼り重ねていき陰影を考えながら丸み、膨らみを出していきます。どんどん淡い色の薄紙を貼り重ねていくと、いつの間にかふんわりとした仔犬ができあがっていきますから大丈夫。思ったより短時間で易しく出来上がり、その可愛さに「もう一匹貼ろうかな!」と思ってしまいます。(薄紙を貼り重ねていく作業のとき、糊の付け過ぎと糊の固さに注意---「掲示板2月号」の「ちぎり絵の薬箱」参照)
 この要領は人物を描くときにも使えます。チャレンジしてみて下さい。

(み・純)

この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。